音楽が好き、特にロックと括られるジャンルの音楽が好きだという紳士淑女の皆様にとって、避けて通れないのがビートルスでございます。
ひとつの考えとして、ビートルズ以前、ビートルズ以降ということも言われますから、ロック、ポピュラーミュージックの進化発展の分水嶺であったことは確かでしょう。
イギリスの港町出身のローカルバンドがいかにして世界的アイドルバンドとなり、現在に至る後世にまで語り継がれるような偉大なバンドとなったのか、興味深いところですが、ビートルズに関してはマニアが多く、下手なことを書くとイシツブテがゴローンに進化、いやもとい、いしつぶてが飛んでくるのは目に見えているので、ここは慎重に。
まず、それまでの欧米のポップ、ロックミュージックの主流は歌い手とバックバンドだったようですね。
自分達で曲を作って、自分達で演奏して歌も歌うという、今で言うと当たり前の事を当たり前のようにしてデビューしたという、ここらへんはパイオニア(電器メーカーではない)なんでしょうな。
さらに、何処で培われた音楽センスかは不明ですが、普通なら右へ行くべきところを左へ曲がっちゃった、それなのに何故か目的地へはちゃんと着くみたいな変な作曲、編曲パターンも当時の音楽好き達を魅了したのでしょうか?
そこらへん、計算して作ったものか、音楽的知見の乏しさからの冒険なのかは、今となっては不明ですが。
革ジャン、リーゼントの小汚い不良少年にお揃いのスーツを着せてデビューさせたエプスタインの戦略、音楽的無知ゆえにメチャクチャなアレンジを要求するメンバーの意向に応えるジョージ・マーティンと、彼らを裏で支えるブレーン達の存在も、今となっては有名になりました。
ビートルズというと、そのアイドル的な要素からもメンバーの誰が好きかなんていう話もファンに間ではよく話題に上っていたものです。
ジョン・レノンだと答えるとモノが分かっている奴、稀にウケ狙いでジョージなんていう趣味人も。
しかし、個人的にはやはりビートルスはポールのポップセンスが占める割合が大きいのではと感じてしまいます。
ジョンって、その思想や行動からも確かに目立つ存在なのですが、こと音楽の素養ではポールに軍配が上がるし、ジョンもそこではポールと戦っていなかったような気がします。
中期から後期に音楽制作の場で仕切っていたのはポールですし、ジョンはやる気が無い、いい加減、適当に作って、あとはポールとジョージ・マーティンに丸投げっぽいイメージなんですよね。
まあ、それでもあれだけの名曲をビートルズ時代に残しているので天才は天才なんですがね。
ポールとジョンという二人の稀有な才能に挟まれて、最晩年はジョージも良い曲を書くようになりましたし。
え!リンゴ?
彼は彼でバンドの接着剤としてのみではなく、演奏自体はメチャクチャ達者ってほうではなかったメンバーと比して、今考えると単にリズムキーパーとしてだけではない、これまた稀有なドラミングだったのが再評価されていますしね。
そういえばピート・タウンゼントがインタビューで、ビートルズは演奏だけなら大したことはないとか話していましたよね。
まあ多少僻みもあったのでしょうが、ある意味では事実なのかと。
おっと、話が散らかって、何を書きたいのか分からなくなってきた。
結論として書きたかったのは、ビートルズのキモってやはりポールなんですよ。
それが書きたかった。