ジョン・エントウィッスルは大好きなベーシストです。
ほぼ、The Whoのメンバーとしての活躍くらいしかございませんが、ベースというある意味地味でマニアックなポジションの中、これほど個性溢れるキャラクターも珍しいかと。
まずテクニック以前に音質でしょうか。
あの、一度聴いたら忘れられないベースの音質は、同年代や後世のベーシストに多大な影響を与えたのでは無いでしょうか。
通常、ベースをイメージさせる音を言葉として表現する際、ブンブンとかブーンとか表現すると思うんですよね。
彼の場合はギンギンというか、ギョンギョンというか、そんな表現になりますかね。
ベースという名前の楽器ながら、何故か高音が強調された音なんですよね。
そして、相方であるギターのピートがパワーコードや分散コードを中心としたバッキングプレイが主体の為か、曲中、ベースソロかと見紛うばかりのプレイをする。
そういえば彼らのデビュー曲は、ギターソロならぬベースソロのあるマイ・ジェネレーションでした。
もう一人、リズム面での相方であるドラムのキースが、ハイハットも刻めない、いや刻まないキース・ムーン・スタイルのドラマーだったためか、リズムキープは彼の役目だったみたいね。
キースって単純に、調子がいいと早く、調子が悪いと遅くなるそうで、そりゃベースが引っ張らなきゃ曲の長さが日によって違うという惨状になったであろう。
で、そのキースとギターのピートは、フロントマンとして楽器は壊すわ、アクションも派手だわと、所謂ロックミュージシャン然としたパフォーマンスをしていましたが、ジョンの場合は直立不動、まったく動かないし、ほぼアクションなんてしない。
まあこれは、ステージでもコーラスを多用していた音楽性上、メインのコーラス要員としてマイク前を離れられないという理由もあったかもしれない。
そんなジョンも既に鬼籍の人なのですが、無くなった際、ホテルでセックスエンターテイナーを呼んだ上のオーバードーズという説がまことしやかに噂されていましたが、真実は不明です。
でも、それについて聞かれたピートが、ふさわしい死に方だと言ったとか言わないとか。
これもまた噂。
信じるか信じないかはアナタしだい。