ふと考えたのだが、昨今のMLBでの大谷選手の活躍などを見るにつけ、今後、野球に関するフィクション、特に漫画などは展開が難しいだろうなということだ。
今現在の事情は知らないが、自分が子供の頃の野球漫画と言えば、頂点にプロ野球の世界、そして夢のまた夢でMLBだったはずだ。
現実がフィクションを超えている。
話は逸れるが数日前、朝のテレビ番組を観ていたら、アナウンサーさんが大谷選手がベーブ・ルースの記録を並びそうだ、前人未到の記録を云々おっしゃられていたのですが、言葉に齟齬が無いか?
ベーブ・ルースの記録に迫るという話題で前人未到じゃおかしいでしょう。
前人はルースが到達しているんだから。
ルースの記録に並んで、さらに更新を目指す時点で前人未到ですね。
細かくてすみません。
細かい事が気になるのがボクの悪い癖(杉下右京さんふうに読むこと
話を戻して、プロ野球やMLBを目指す姿を描いていて当時の野球漫画というのは、水島先生の作品群を除いては、ほとんどがトンデモ設定だったわけですね。
中でも未だによく語られるのがアストロ球団。
なにせ試合中、死人が出てしまう始末。
さらに1試合消化するのに単行本で4冊から5冊くらいのペースで、完結するまで正味3試合か4試合くらいしかしていなかったんじゃなかろうか。
他にも魔球のオンパレードの侍ジャイアンツ。
主人公は魔球の投げすぎで最後は過労死という、これまたトンデモ設定だった。
そんなトンデモ野球漫画で自分が一番凄かった(酷かった)と思うのは群竜伝ですね。
もうこれはパワーバランスが崩れまくりで酷かった。
当初、主人公かと思われた登場人物たちは、底辺高校の野球部で、指で弾いたパチンコ玉を地面にめり込ませたり、ボールを投げれば大木の幹を貫通させたりと、とんでもない超人的パワーベースボールを披露しているのですが、そのうち更に上を行く人物がどんどん現れ、彼らの親を酷い目にあわせた(らしい)プロ野球に復讐の意味も兼ねて挑戦するのですが、それは単なる大金持ち達の賭けのネタだったというオチなんですね。
最後のほうの登場人物なんて、軽々と当時の江夏投手のボールをスタンドインさせちゃったり、エースが投げればキャッチャーのミットを一球で粉々にしちゃったり、もうそりゃ試合にならないだろうという展開に。
でもよく考えれば、端役であった物語初めのほうの登場人物ですら、投げたボールが大木の幹を貫通していたんですよ。
その時点で楽々一人でプロ野球に勝てたと思うんですが。
まあ、漫画だからねえ。
手塚先生もBJを読んで文句をつけてきた東大医学部の生徒に、君は東大まで行って漫画と現実の区別も付かないのか?って憤ったって言いますからね。
自分もここらへんで止めておこう。
アッチョンブリケ!