好きな人は堪らなく好きだが、ほぼノーマルな音楽ファンからは全く無視されている、所謂マニア受けするバンドにXTCがある。

自分の知り合いなどは「は?XTC?あのカントリーバンド?」って言っていたくらいで。

いったいどの曲を聴いての感想なのか少し不安にはなるが、アップルミュージックなどを覗くと、一応オルタネイティブというジャンルの括りに入っていた。

まあ、それもどうかとは思うが、ひとつ置いといて。

元々は英国のニューウェイブ勃興期に、メンバーにキーボードがいる珍しいパンク/ニューウェイブのバンドとしてデビューしたと記憶している。

しかしながら、XTCが本来の輝きを見せるのは、そのキーボード担当メンバーが脱退し、新ギタリストが入ったサードアルバムからだ。

バンマスでギタリストでもあるアンディも相当ユニークなギターを弾く人なのだが、新ギタリストのデイブは更に上を行くテクニシャンで、そのソロとバッキングを並列して弾くようなプレイは中々の聴きものでございます。

デイブ曰く、アンディはこういう風に弾いてと頼むと全くダメでBのコードすらまともに押さえられないそうだが、好きに弾かせるととんでもない弾き方ながら結局辻褄は合う、所謂天才肌だそうですな。

ソングライティングに関してはアンディ8割、ベースのコリンが2割という割り振りっぽいんですが、二人ともビートルズ、特にポールの影響大なメロディメイカーで、特にコリンのほうは一般受けがするシングル候補になりそうな楽曲が多い気がする。

アンディのほうはもう少しだけマニアックかしら。

さて、肝心の音のほうは初期は縦横無尽にギターとキーボードが暴れ捲くる上に、アンディが唾を飛ばしてガナるというイメージでしたが、以降は英国ロックの王道っぽい音作りに移行し、そのままポップの金字塔スカイラーキングを出すに至る。

以降、路線としてはそれを継続し、さらに研磨したようなサウンド作りだったりするのだが、オレンジズ&レモンズなどではカジ君にモロパクされていたり、たぶんではあるが日本の音楽界への影響も少なからずあるかと。

今現在はメンバーが一人抜け、二人抜けと結局アンディ一人になり、実質解散状態なのだが、旧譜といえども聴き応えはあると思うので是非。

オススメは、名盤スカイラーキングはプロデュースしたトッドラングレンの仕業か、大人しく陰鬱な曲が大半を占め、好き嫌いがあるので、個人的には力強いブラック・シーと、それにアコースティック色も加えたイングリッシュ・セトゥルメントを推しますね。

ちょうどゲートリバーブが出始めの頃で、アルバムを通して硬質なロックとなっています。

表題はジミーちゃんの持ちネタから拝借しました。

あしからず。

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