人類が地球上を跋扈するずっと以前の話。
この星を作った神々が、自分たちの知らない間に地球の主となったデーモンの異質さや凶暴性を疎み、滅ぼそうとしてことに対し異を唱え、神々との袂を分かち、デーモンと共に反旗を翻したサタンは、その戦いに勝ち、神々との次なる戦いに備え、束の間の休息を取る為に極地にて冬眠に入る。
ある日、眠りから醒めたサタンは、もはやデーモンの星ではなく人間の星となった地球に憂い、再び、地球の覇権をデーモンの手に取り戻すべく、人間の弱点をより深く知る為、記憶を消し、飛鳥了という人間に成りすまし生活を始める。
飛鳥了という人間として生きるサタンの感じた恐怖や不安は、そのままテレパシーでゼノンに届く。
そんな中、知り合った不動明を両性具有であるサタンは愛してしまう。
いずれ人類を滅ぼし、デーモンの世界になったとしても不動明が生きられるように、策略を通じ、デーモン界でも屈指の勇者アモンとの合体に成功させ、不動明はデビルマンとなる。
人類を倒す為に尖兵としてやってくるデーモンたちを次々と倒していくデビルマンではあるが、共に戦っているサタンでもある飛鳥了は懐疑的になる。
それは当初は小さな疑問ではあったが、デーモンが総攻撃に転じ、たくさんの人間が殺されていく中、デビルマンが戦いへ向かう事への逡巡を促したりしているうちに、段々と確信に変わる。
自分が感じている恐怖や不安が、何故かことごとく実現化していくからだ。
自分の生家を訪れた飛鳥了は、そこで覚醒しサタンへと戻る。
人間、飛鳥了として得た知識と経験での地球の奪還作戦は、人間の心の弱さを突いた人類自滅へのシナリオだった。
そんな中、核保有国の指導者と合体したデーモンが核弾頭ミサイルを発射したが、謎の発光体が現れ、核ミサイルもろとも当該国家も消し去ってしまう。
デーモンの総攻撃で大きなダメージを負った人類は、デーモンの無差別合体によって多数生まれてしまったデビルマンとデーモンの区別がつくはずも無く、また普通の人間も思想的、人種的な差別から来る偏見で、お互いに殺戮が殺戮を呼ぶ非情な世界となる。
不動明は先の無差別合体で図らずもデビルマンになってしまった同士を集めデビルマン軍団を作るが、醜い殺し合いを続ける人間に嫌気が差し、戦いの意味について考えるようになる。
出した結論として、愛する藤村美樹のため、彼女が生きていける世界を残しておきたいとの思いのみでデーモンと戦うと誓った矢先、暴徒達によって美樹は惨殺される。
怒りに狂い暴徒達を焼き払った不動明は、美樹の亡骸を抱きつつ、誰の為でもなく、サタンへの憎しみのみで戦いの決意をする。
人類の滅亡から時間も経った頃、デビルマン軍団とデーモン軍団が地球最後の戦いアーマゲドンを始める。
凄惨な戦いの続く中、不動明は半身を失い、デビルマン軍団は敗れた。
サタンは絶命前の不動明に、自分たちのしたことは神がデーモンを滅ぼそうとした事と同じだったと懺悔し、涙を流す。
その背後から、以前、核ミサイルを消し去った謎の発光体に包まれた神々の軍団が迫る。
真の最終戦争アーマゲドンが始まる。