彼女もお気に入りのモデルさんだった。

同じコンテスト出身の女子が複数名、同じ事務所に所属をしていたのですが、たぶんその数人のなかでは彼女が人気知名度ともに一番無かったと思う。

同業他誌でも、取りあげているところはなかった。

取り上げたのは単純に自分のゴリ押しです。

緊縮財政の編プロで、およそ撮影取材で都内を出ないのに、この日は横須賀まで遠征をした。

なぜに自分はそれほど彼女に惹かれたのであろうか。

今でもわからない。

地方都市の子で、本人曰くホストとホステスの子供で、自身も撮影後に地元に帰ってオールするとか、この間、回らない寿司を食べに連れて行ってもらった(どこかのおっさんに?)とかを普通の顔で喋っていたり、休憩時間に地元のツレと電話をしだしたりとか、なかなかのお転婆お嬢様。

まあ、それくらい自分たちを信頼してくれていたとも言えますが。

誌面に掲載する妙齢女子に純潔性を求めていた編集長には刺さらなかったかもしれないが、自分は自分のカメラとの相性第一でしたので別に気にはしませんでしたね。

自分はよく編集部内で、性格や素行は写真には写らない、自分のカメラのファインダーの中でだけ魅力的であればそれでよしなんて言っていましたね。

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